第8章  貿易における支払条件	

国外商品の取引を通じて儲けること、	
これは貿易事業で稼ぐこということです。	
	
但し、国内取引には無い難しさがあります。	
貿易ならではの独特の支払条件があるからです。	
	
国内の場合、現金・手形・小切手があります。	
貿易の場合、信用状による取引があります。	
また、信用状を使わないD/PとかD/Aという	
支払形態もあります。	
	
国外商品を買う側と売る側の信頼関係により	
使い分けがなされています。	
但し、1回の取引金額が少ない場合、	
例えば2,000~5,000ドル未満くらいの時は、	
電信による現金送金が一般的です。	
	
例えば、輸入者が発注時に、3割~5割の	
商品代金を輸出に払うような場合です。	
この章では、現金送金による支払条件を	
を主に解説します。	
	
尚、輸出者は輸入者が未払いの状態では	
商品を出荷をしないのが前提です。	
その理由は、未払いの場合に出荷すると、	
商品代金が回収できないリスクをかかえる	
ことになるからです。	
	
一方、輸入者も全額前払いする場合、	
商品が出荷されない場合のリスクを	
負うことになります。	
	
そこで、通常、輸入者は発注時に3~5割の	
金額を輸出者に支払います。	
輸出者はこの前金を受領した段階で生産を	
開始します。	
	
そして、生産が完了し、輸出する直前の段階	
(船に商品を積む前に)残りの代金を輸入者に	
請求します。	
その残りの代金が輸出者に届いた時点で	
輸出者は、商品を輸出する手続きに入ります。	
	
1回当たりの輸出金額が非常に少ない時、	
例えば、有償見本の代金の支払いなど	
(1回当たり1,000ドル以下の場合など)	
輸入者がその全額を輸出者に支払う場合	
もあります。	
	
このように、実際の支払い条件は、	
ケースバイケースです。	
一般的には、発注時に前払い3~5割、	
商品出荷直前に7~5割が多いでしょう。	
	
もちろん、買う側と売る側の信頼関係が	
非常に良好の場合は、残金を後払いに	
できるケースもあります。	
	
尚、1回の出荷当たりの金額が大きい時は、	
信用状を使う支払条件になる時があります。	
但し、相手国により、偽物の信用状が発行	
される場合などのリスクもあるため、	
注意が必要です。	
	
また、信用状による支払いは、輸入者の	
取引銀行が承諾しないと使えません。	
また、信用状による支払いは、一定の	
高い手数料が発生します。	
従って、この章での詳しい解説は省略させて	
いただきます。別の章で解説致します。
	
冒頭で挙げたD/P、D/Aも、通常、輸出者は	
回収リスクを負うことになるので、	
使おうとはしません。	
従って、同じく詳しい解説は省略させて	
いただきます。別の章で解説致します。
	
尚、支払条件の決め手になるのは、	
輸入者と輸出者の信頼関係です。	
輸入者が輸出者を選定する場合、	
輸出者の信用情報を調べます。	
輸入者がこの輸出者には信用があると	
判断した場合は、前述の前払い+後払い	
方式での取引が可能でしょう。	
	
その信用情報は、通常下記の手段で	
入手します。	
	
①輸出者が出展している展示会に行く	
②専門の調査会社に有償で依頼する	
③輸出者のホームページにアクセス	
④既存の国内外の取引先に評判を聞く	
⑤輸出者が営業のために掲載している	
  サイト(例えばアリババなど)の	
  内容を確認する	

9.貿易リスクとリターン

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