第2章  貿易には採算発注額がある !			
国外商品の取引を通じて儲けること、			
これは貿易事業で稼ぐこということです。			
			
この時に、特に注意すべきことがあります。			
それは、1回当たりの注文金額のことです。			
国内取引の場合でもあることですが。			
特に、国外の取引では重要です。			
			
その理由は、仕入原価に対する輸入費用の			
割合が大きいからです。			
船便で輸入する場合を考えてみましょう。			
			
ケース①			
国外の取引先に10万円の商品を注文した場合。			
単価2500円x40個=10万円 	*1個=2kgとする	
ケース②			
同様に、30万円の商品を注文した場合。			
単価2500円x120個=30万円			
ケース③			
同様に、60万円の商品を注文した場合。			
単価2500円x240個=60万円			
			
一個当たりの重量は2.0kgです。			
尚、非常に軽くて小さい商品のため,			
①②③すべての時で合計重量は1トン以下、			
合計容量は1立法メートル以下の場合です。			
			
その結果は、下記のとおりでした。			
①の輸入諸経費は、4.0万円。			
②の輸入諸経費は、6.0万円。			
③の輸入諸経費は、8.0万円。			
			
この経費で原価計算すると、			
商品単価に占める費用の割合は、			
①のケースでは、40%			
②のケースでは、20%			
③のケースでは、13.3%			
となりました。			
			
結論を言うと、このケースでは、			
最低発注量は、120個以上にすべきです。			
即ち、②から③のケースにすべきです。			
①では、経費の割合が高すぎて			
採算に合わないからです。			
			
国外取引の場合は、このようなことが			
頻繁に発生します。			
			
なぜでしょうか?			
			
それは、船便の場合に発生する最低費用が			
関係あります。			
船便の場合、1トン又は1立法メートルが			
最低単位となります。			
			
そのため、1トン以下の場合、			
100kgの商品でも1000kgの商品でも			
ほぼ同じくらいの費用かかります。			
			
台湾、韓国、中国の主要港から			
船便で輸入した場合、			
最低3~4万円程度はかかるということです。			
			
実際には、もっと複雑で細かな計算			
内容となりますが、それは省略します。			
			
実際には、自分で輸入通関するかしないか			
でも変わります。			
または、自分で貨物を港まで引取りに行くか			
どうかにもよります。			
			
上記は、自社通関で、国内運送は			
業者へ外注した場合の試算です。			
尚、関税が不要の商品の場合です。			
			
このように、国外商品を輸入する場合、			
通常、商品代金が1回当たり30万円未満の			
場合、採算に合わない場合が多いのです。			
			
商品代金に対して、その輸入諸経費が			
40%以上になる可能性が高いからです。			
これでは、競合に勝てるような販売家格の			
設定をするのは、困難です。			
			
①の10万円のケースでは、発注量も			
40個です。			
もし、②と③のような数量で発注した場合、			
その単価もより安くできたかもしれません。			
			
もちろん、在庫が多いことで起こるリスクも			
計算する必要があります。			
			
いずれにせよ、輸入商品で儲けるには、			
最低発注金額を特に、意識して下さい。			
10年以上も輸入品を扱っている企業でも、			
このことをあまり意識できていない企業も			
あります。			
			
尚、例外もあります。			
それは、重量が非常に軽い場合です。			
また、同時に容量が小さい場合です。			
			
例えば、前述の例では、			
1個当たり、2kgを想定しました。			
もし、その重量が半分以下、			
0.5kgと仮定した場合です。			
			
この場合は、合計重量が20kgとなり、			
船便ではなくて、通関配送料込みの			
航空便を使える可能性があります。			
その場合、経費は1~2万円まで			
でおさまります。			
			
この場合は、商品代金に対して、			
10%から20%の間でおさまるでしょう。			
尚、これはアジア地域からの輸入に			
限ります。			
また、消費税、関税は含まれていません。			
			
このように貿易においては採算に合う発注額			
というものがあります。			
但し、商品の重量や容量により、			
左右されるということです。			
			
尚、重量や容量以外にもこの原価を左右する			
要因があります。			
下記がその主なものです。			
			
1.輸入国による違い..日本に近いかどうか			
2.関税対象の商品であるか			
3.仕入先との受渡し条件による違い			
 運賃込み条件か、現地工場渡しかどうか			
4.自社通関するか、専門業者へ依頼するか			
5.貨物引取りも自社で行うかどうか			
  この場合、最寄りの国際港と			
  自社保管場所が近いかどうか			
6.税関検査対象になりやすい商品かどうか			
7.仕入先との支払条件			
 前払いと後払いの2回送金条件かどうか			
 支払金額が円建てか外貨建てかどうか			
			
上記の条件により、輸入商品の合計原価			
が大きく変動する場合があります。			
その詳細は、この講座の中で解説致します。			
 		

3.貿易の落とし穴(不思議な運賃条件)

貿易の達人メニューへ戻る