第28章 貿易を科学する	
最速で貿易事業の達人になる秘訣 -16-	
「差」のシュミレーション	
	
第27章の続きです。	
	
未来の目標から逆算して、貿易事業の目標を	
設定しました。	
	
貿易事業で成功するには、結果目標から逆算	
すること。	
小さな失敗を恐れずに成功するまで継続する	
ことが大切ではないかと申しました。	
	
しかし時間に限りがあります。継続するにも	
その限度があります。	
どうすれば、その限度以内に目標を達成する	
ことができるでしょうか。(最速で)	
	
それには、試す事業内容を超高速で行うしか	
ありません。	
	
ここでは、そのための提案を、この講座の	
読者へ発信し続けて参りました。	
	
今回は、再度、「差」をテーマにします。	
「業界」と「商品」は、既に決定したと仮定	
します。	
ここでは、バイク業界でバイク部品と仮定	
して進めています。	
	
前章では、「レップ」という国外メーカーの	
販売代理店を行う方法を検討しました。	
しかし、この方法はこの業界ではほとんど	
みかけません。また、すぐにレップを解消	
されて、メーカーがユーザーと直接取引を	
されるリスクが伴います。	
	
その対策が必要です。	
	
第一案:単なるレップとしてメーカー側に	
属さないで、業務提携のコーディネーター	
として、双方の利益に属する代理店となる。	
国内の販売先のレップも兼ねる双方向の	
レップとなるということです。	
双方からマージンをもらうことになります。	
	
レップの位置付けが格段と高くなります。	
	
第二案:複数のメーカーのレップとなって	
国内の販売先へ売り込み、レップとしての	
影響力を保持する。	
このとき、レップは複数メーカーの商品を	
合積みできるメリットを販売先に伝える。	
	
まず、第一案を検討します。	
双方で買うものがあれば、成立しますが、	
なければ、成立しません。	
そこで、さらにその対策として、	
同じ国で購買するものをあえてそのメーカーを	
通して購買するようにレップは仕向けます。	
その利点は、買う側見たとき、合積みできるから	
です。合積みとは違うメーカーのものに同梱	
してもらうことです。	
	
第二案でも、複数メーカーのレップになる	
なる必要があります。	
これは、レップの努力しだいでは可能です。	
	
いずれにせよ、メーカーやバイヤーがレップ	
を裏切らないような工夫が必須となります。	
	
また、残念なことですが国際契約書はあまり	
あてになりません。中進国、後進国、場合	
によっては、先進国でさえ契約書の決め事を	
平気でやぶる会社は多いのですから。	
	
次に、レップの形態が成り立たないケースを	
検討します。	
	
部品の共同仕入機構を運営するモデルです。	
特定の売れ筋商品のみ、共同仕入する機構を	
立ち上げます。	
そして、その特定の商品のみを販売する	
ビジネスモデルです。	
	
商品企画はメーカーと共同で行います。	
そして、販売はすべて予約受付をする方法	
です。これを定期的に行います。	
このモデルでは、相当の商品知識と市場価格	
に精通していないとできません。	
	
以上が原案です。	
	
このようなビジネスモデルがこの業界で成立	
するかどうかは、市場調査を兼ねた営業活動	
をすることで、判断します。	
この案を実際に実行に移すには、相当の覚悟	
の上、その企画を国内外の仕入先に提案する	
ところから始めることになります。	
	
このような流れの内容を、一つのビジネスの	
シナリオとして、書き出すことからこの案の	
ビジネスシュミレーションを行います。	
	
具体的には、ある定型の書式に基づいて	
製造元、仕入先、代理店、販売先など取引者	
単位での立場を想定して行います。	
	
ここで取り上げた「差」とは、商品自体の	
「差」ではなく、販売における流通モデルの	
「差」となります。	
	
そして、ここで掲げたようなシナリオを	
たくさん書き出す工程がビジネス	
シュミレーションということです。	
				
     - 次章へ続く -				

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