第14章 貿易を科学する  
 -最速で貿易事業の達人になる秘訣 -2-
	
国外商品の取引を通じて儲けること、					
これは貿易事業で稼ぐこということです。					
					
但し、国内取引には無い難しさがあります。					
それは、国内取引には無いリスク(危険)が					
がたくさんあるからです。					
一方で、リターン(見返り)も大きいです。					
例えば、輸入貿易の場合、30%~60%の利益が					
見込めます。					
					
そのためには、貿易事業の達人になる秘訣を					
学ぶ必要があります。					
それは貿易の科学を学ぶことでもあります。					
					
それでは、貿易を科学するとは、					
どういうことでしょうか?					
					
この講座における貿易の定義は、					
「貿易事業」のことです。					
また、貿易とは「国外取引」に関する					
ことです。					
従って、「国外取引に関係する事業」					
のことが、ここで取り上げる					
「貿易事業」となります。					
日本の国内取引と比べて違う点、					
時間の違い、通貨の違い、税関の違い					
価値観の違い、市場の違い、規格の違い					
規制の違い、言語の違いや格差を活用					
する、その壁を乗り越えて利益を生むのが					
貿易事業です。					
					
「科学する」とは、どういう意味でしょうか?					
					
「貿易事業」を科学的な視点でとらえる					
ということです。下記の四つの視点で。	

以下は、
あくまで前置きとして述べるものです。
「科学する」と言っても、
過去の経験則を中心に、分かり易い
内容で、次号に続けます。
誰でも真似できるような
貿易に関する法則や条件は何だろうか
に対する提案や回答を模索した結果を
発表したいということです。
		
					
①科学と呼ばれる世界では、例えば					
新しい法則や理論が発表された場合、					
それは通常実験などによって証明されます。					
そしてその実験はその道の専門家であれば、					
誰でもできるものです。再現性があります。					
					
例えば、「iPS細胞の作製」で山中教授は					
ノーベル賞を取りました。					
万能細胞を人為的に作成することに成功					
しました。それまでは、ヒトの受精卵が					
唯一の万能細胞(どんな細胞にもなることが					
できる細胞)と思われていました。					
					
ところが、山名教授の発明で、皮膚細胞に					
ある4つの遺伝子を導入することで、					
人工的に万能細胞を製造することが					
可能になりました。					
					
そして、考案された「万能細胞の製造法」は					
一定の環境が整えば、専門家ならば誰でも					
製造可能です。					
					
同じように、もし「貿易事業」に応用できる					
「iPS細胞」のようなものが発見或いは発明					
できれば、貿易事業者は儲かって仕方ない					
ことでしょう。					
そこまでのものは、発見できなくても					
貿易事業全般に通じる法則や理論は					
あってもおかしくありません。					
それを追求するのがこの講座の目的でも					
あります。					
					
②特別な実験をしなくても、既に一つの					
不変的な現象として、実証されたものに					
理論や法則を当てはめる場合もあります。					
この中には、経験値も含めるものとします。					
					
例えば、「パレートの法則」です。					
イタリアの経済学者が提唱した法則です。					
社会や経済の現象で、全体の80%はその内の20%の					
要素で占められているということです。					
例えば、商品の売上の8割は、					
全商品の品目のうちの2割で生み出している					
ということです。					
					
厳密には、科学的な法則とは言えないかも					
しれません。経験値的な法則かもしれません。					
しかし、いろいろな現象に当てはまるので					
ビジネスを含む、いろいろな現象について					
パレートの法則によって説明されることが					
よくあります。					
					
本講座もこの法則に基づいて					
解説しているところがあります。					
例えば、貿易の達人となるために					
覚えるべきキーワード数です。					
					
貿易用語は、約1000語も覚えれば					
充分です。					
しかし、その中で、最も大切な語数は					
最小で40語、最大でも200語までです。					
残りの800語はほとんど使うことは					
ないでしょう。					
					
③また、まだ実験的には証明できていなくても					
一つの有力な理論として発表される仮説も					
あります。予言とも言えますが、					
これも科学の一部と言っても良いでしょう。					
					
例えば、物理学の世界での仮説です。					
「ヒッグス粒子」や「中間子」の予言です。					
いずれも後年に実験的にその仮説が					
ほぼ証明されました。「ヒッグス粒子」は					
実験的に証明されるまで50年も					
かかりました。					
					
いずれも、ノーベル賞を受賞することに					
なった有名な予言なので、ご存じの方も					
多いでしょう。					
実験的に証明されるまでに時間が					
かかりましたが、長い間、物理学の					
世界で言う標準理論を構成する理論として					
支持され、使われていました。					
					
その理由は、この理論に従うと非常に					
いろいろな他の物理的な現象が説明					
しやすいからです。					
例え実験的に証明されていなくても、					
都合の良い理論だと言えます。					
					
そのような理論も科学の一部と					
この講座では考えています。					
					
④特に実験しなくても、ある数式や法則から					
必然的に導かれるような理論もあります。					
数学の分野で多い理論です。					
特別なデータは必要ありません。					
過去に実績のある公式を元に新しい					
公式を導き出すような場合です。					
					
例えば、3次元や四次元の方程式の解です。					
その方程式が解ける前までは、これを解く					
式が発見できなかっただけです。					
従って、実験的なデータは不要です。					
理論的にたどり着くかどうかの問題です。					
					
貿易の世界では、そこまで理論的なもの					
だけから導かれるような科学的な発見は					
見つかるかどうかは分かりません。					
					
しかし、この講座で定義する貿易の					
科学の中に含むものとします。				
					

15.貿易を科学する-最速で貿易の達人になる秘訣-3-

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